平内町白鳥を守る会
〈最近の取組〉
平内町の浅所小学校児童約1,980人と教員・地元有志が、1956年から2010年までの55年間にわたり継続して観察してきた白鳥の個体数や飛来・飛去の時期のデータをまとめた論文が令和3年2月に英文学術雑誌「Data in Brief」誌に掲載されました。
きっかけは、平内町白鳥を守る会副会長が、浅所小学校の閉校10周年を記念して55年にわたる白鳥観察記録を冊子にまとめて関係者に配布することを計画していたのが始まりです。 平内町において地元の小学生が脈々と引き継いで実施してきた貴重な記録であり、気温や降水量などの環境の変化が白鳥に与える影響など様々な観点からの解析が期待される学術的な価値の高い記録(データ)です。
今回、世界の研究者や行政関係者へ発信されたことで、観察記録の価値を再認識していただくきかっけになることを期待しています。
論文(日本語訳添付).docx [13KB docxファイル]
浅所小学校白鳥観察記録(論文掲載ページ)のホームページはこちら |
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〈通年を通した活動〉
例年、電線や鉄塔などに白鳥が接触し、ケガをする事故が発生しています。そこで、少しでも衝突リスクを軽減して白鳥を保護するため、平内町白鳥を守る会では、関係機関に働きかけフラッグを設置していただきました。 | ||
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接触事故の白鳥 | 設置前 | 設置後 |
●海岸清掃活動(年2回)
毎年春と秋に、「白鳥がシベリアに帰ったあともきれいな海岸を維持していきましょう」「飛来する白鳥を迎えるために渡来地周辺をきれいにしましょう」と町内回覧で呼びかけ、同会のほか青森大学生、白鳥ガイド隊、一般町民の方も参加していただき、海岸の清掃を行っています。 |
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●浅所海岸環境調査
浅所海岸周辺の河口干潟は約46haあり、白鳥の渡来地として休息、塒(ねぐら)、摂餌場所として広く知られています。今回、干潟周辺におけるアマモ等の生育状況を把握することにより、白鳥の渡来と干潟環境の関係について基礎的資料を得ることを目的に定期的に実施しています。※平成27年調査(赤)、平成30年調査(青)
〈過去の活動実績〉
●講演会・意見交換会(平成31年4月13日)
4月13日に開催された総会に八戸工業大学生命環境科学科 田中教授をお招きし、「浅所海岸におけるコアマモとハクチョウの関係について」と題し、浅所海岸干潟周辺のアマモ等の調査について講演していただきました。講演では、コアマモの分布変化の様子やハクチョウ類の餌について意見交換を行い、今年度の活動の進め方についても相談させていただきました。 |
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●観察講習会 (平成27年11月29日)
白鳥の羽数や行動を経年観察し記録資料とするため、日本白鳥の会:阿部誠一氏を講師にお招きし、観察講習会が行われました。 浅所海岸にはオオハクチョウが渡来しますが、まれにコハクチョウも渡来するということで、見分けるコツや特徴などについて学習しました。また、羽数調査の実演では300羽を超えるカモ・カモメを双眼鏡と計数カウンターを用いて2分足らずで数え終え、参加者を驚かせました。 |
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